第66回 出会いと別れ
- ryublue0621
- 19 時間前
- 読了時間: 3分
更新日:5 時間前

大学のテニス部でいっしょだったのがウメザワとの長い付き合いの始まり。市民大会で何十年かぶりに再会したのがマスダ。小学生の頃、実家近くのお宅にピアノを習いに来ていたのがエイコちゃん。同窓会で再会し、テニスをやっていると言うので、じゃあ来なよと誘った。うちの奥さんとは就職して間もない頃の飲み会で会ったのが最初だった。そのほか、KTGの皆さん一人ひとりの顔を思い浮かべても、それぞれに出会いのストーリーがある。
みんな、ちょっとした偶然からだった。出会いは、人生の中でいつも魅力的だ。
ノエルとの出会いは、そのエイコちゃんが見つけた北海道の牧場の人が書いたブログがきっかけだった。「ビーグルの赤ちゃんが生まれました!」という文章を読んですぐに連絡を取り、とんとん拍子で話が進んで北海道まで会いに行くことになった。2018年の暮れのこと。
札幌郊外の牧場の、吐く息が真っ白になるくらい寒い牛舎の片隅の藁の上に、生まれたばかりの子犬が8匹いた。「どの子がいい?」と案内してくれた牧場の女性に聞かれ、「この子」と僕らは一匹を指差した。自分は何かを購入するときは迷いに迷って一晩悩んでからではないと決められないというくらい優柔不断なのだけど、このときは不思議と迷わなかった。「じゃあ、はい」と手渡されたレモンカラーの子犬は、うちの奥さんの腕の中でぶるぶると震えていた。僕ら夫婦へのクリスマス・プレゼント。ノエル(フランス語でクリスマス)と名付けた。
ノエルはやんちゃだったけど体が弱くて、よく病院のお世話になった。5歳になった頃に腸の病気を発症。食べても栄養が摂り込めないという難病で、先天性の可能性もあるとのことだった。あのまま牧場でワイルドな生活をしていたら、もしかしたらもっと若い年齢で逝ってしまっていたかもしれない。僕らにノエルが必要だったように、ノエルにとっても僕らが必要だった。
闘病生活は2年半続いた。最後は長年服用していた強い薬の副作用で血栓ができ、それが直接の死因となってしまった。とてもいい獣医さんと出会い(この先生との出会いも幸運だった)、もとの病気自体は快方に向かっていたと思われるだけに、とても悔しい。
犬を飼うと決めたときから、僕らより先に逝ってしまうということはわかっていた。いや、わかっていたつもりだった。そのことについては深く考えず、漠然とずっといっしょにいるものだと思っていた。
魅力的な出会いも、いつかは別れる日が来る。その冷酷な原則を、僕らは受け入れないといけない。
ノエルとのたくさんの思い出。何でもない日常さえ、今や愛おしい思い出だ。特にKTGには、ノエルにとって特別な場所だっただけにたくさん思い出がある。「ガーデン行く?」と言うと、やった~!という感じで飛びついてきたことや、ボールを追ってSコート中を元気に走り回っていたことも忘れられない。
皆さんにはこれまでたくさん可愛がっていただき、ノエルは幸せでした。こんなにたくさんの人から可愛がってもらった犬はいないんじゃないかな。本当にありがとうございました。長々と書きましたが、今回はそのことを伝えたくて。

コメント